- 「どうせ無理だよ。自分にはできない。」
- 「やっても失敗するからやりたくない。」
- 「〇〇君はこれができるのに、僕はできないからダメだ。」
自分の子どもがこんなふうに言っているのを聞いたことはありませんか?
親として、子どものネガティブな発言は心配ですよね。
では、子どもはどうして自分を否定することを言うのでしょうか?
結論、子どもの自己肯定感が低いからです!
自己肯定感には、家庭環境が大きく影響しています。
この記事では
- 自己肯定感を高めることで将来どのように生きられるのか
- 自己肯定感の測定方法
- 自己肯定感を高めるために家庭でできること
を紹介します。
ぜひ最後までお読みください。
1. 【 未来予想図 】自己肯定感が高まるといいことだらけ
- 何事にも自信をもって取り組み、夢の実現に向かって努力し続けることができる
- 失敗があっても前向きにとらえ、次につなげることができる
- 周りの人のことを理解し、他者と助け合いながら生きていくことができる
- 困難なことがあっても、チャンスだと考えてチャレンジすることができる
- 他の人と比べることなく、自分を大切にして生きていくことができる
家庭で十分な愛情を受けた子どもは、自己肯定感が高まり、前向きに人生を歩んでいくことができます。ここで紹介した『自己肯定感を高めるための5つの秘訣』をぜひ実践してみてください!
その際、「子ども扱いせず、ひとりの人間として見ること」を心がけましょう。
2. 今すぐできる「自己肯定感チェック」
ほめ写プロジェクトさんが作成したこちらのシートでチェックしてみましょう!
ほめ写プロジェクト「自己肯定感チェックシート」より
点数と結果は【 表1 】のようになります。
あなたのお子様の結果はいかがでしょうか?
点数 | 結果 |
14〜24 | 低い |
25〜34 | やや低い |
35〜44 | 高い |
45〜56 | とても高い |
3. 小学校教員歴9年の私が教える「自己肯定感を高めるための5つの秘技」
自己肯定感を高める方法は数多くあります。
ここでは、家庭でできる「ちょっとしたこと」を具体的な場面や言動を想定して紹介します。
1. 「大好き」無償の愛を伝えよう
親にとって、子どもは「かけがえのない宝物」のはず。「大切」という思いをストレートに伝えてあげることで子どもの自己肯定感を上げることができます。
子どもは親の愛情を感じることで、自信をもったり前向きに考えたりすることができるからです。
具体的には、次に挙げる5つの言葉を伝えるようにしましょう。
- 「〇〇がいるだけで、私は幸せだよ。」
- 「何があっても、私は〇〇のことを守ってあげるからね。」
- 「〇〇がどんなに大きくなっても、私はずっと味方だからね。」
- 「どんなことがあっても、私は〇〇のことを大好きだよ。」
- 「どんなときも、私は〇〇のことを信じているよ。」
子どもが学校に行くときや寝るとき、子どもといっしょに遊んでいるときに、5つの言葉を伝えることで、子どもは「親から愛されている」と実感することができ、自己肯定感が高まります。
2. 実は知らない人が多い!?「褒める」よりも「共感」が大切
子どもに自信をもたせるために、なんとかして褒めようと思いがちですよね。でも、「褒めるところがいつも同じ」「褒めるところが見つからない」のように悩んでいるのではないでしょうか?
実は、「褒める」よりも「共感する」意識をもつほうが大切なんです!
- 「褒める」というのは、上から目線で評価すること。
- 「共感する」というのは、子どもの目線まで下りて気持ちを理解してあげること。
子どもは「私の気持ちをわかってもらえた」「私のことを理解してくれている」と感じると、存在価値を認識し、自己肯定感が高まります。
具体的には、次のような言葉をかけるようにしましょう!
場面 | 言葉かけ |
子どもが絵を描き終えたとき | ⚪︎楽しく描けてよかったね! ▲上手に描けているね! |
ご飯を全部食べたとき | ⚪︎お皿が空っぽになって嬉しいね! ▲全部食べられてえらいね! |
部屋の掃除や片付けをしたとき | ⚪︎きれいになって気持ちがいいね! ▲きれいにできてえらいね! |
テストで100点を取ったとき | ⚪︎嬉しそうだね!私も嬉しいよ! ▲100点を取れていてすごいね! |
宿題を終えたとき | ⚪︎宿題終わったんだね!やったね! ▲全部終わったのね!えらいね! |
子どもの目線になって、「そうだね」「わかるよ」などの気持ちが伝わる言葉を使うようにしましょう。大切なのは、子どもの考えや思いを肯定することです。寄り添う言葉をかけることで、心が安定し、自己肯定感が高まります。
3. たった一言「ありがとう」と伝えよう
大人でも、誰かから「ありがとう」と言われると嬉しい気持ちになりますよね。自分が誰から認められ、感謝されていると感じると、心が温かくなり、もっと頑張ろうと思えるものです。
子どもも同じで、「ありがとう」と言われると、自分の存在価値を実感し、自己肯定感が高まります。
たとえば、次のように伝えるといいです。
- 「学校でのことを教えてくれてありがとう。どんなふうに過ごしているかわかったよ!」
- 「手をつないでくれてありがとう!温かくて、嬉しいな。」
- 「靴を揃えてくれてありがとう!おかげで家族みんなが気持ちよく過ごせるよ!」
- 「自分の気持ちを話してくれてありがとう。〇〇の話が聞けて嬉しいよ。」
- 「笑わせてくれてありがとう!〇〇のおかげで明るい気持ちになれたよ!」
大切なのは、何に対しての「ありがとう」なのかを具体的に示してあげることです。「〜〜してくれてありがとう」と伝えることで、子どもは自分の行動がいいものだと認識し、将来的にその行動を繰り返していくようになります。手伝ってくれたり助けてくれたりしたときだけでなく、些細なことに対しても「具体的なありがとう」を伝えられるといいですね!
4. 成果よりも過程を『認』めよう
子どもが「テストで100点取ったよ!」「かけっこで1位だったよ!」と喜んで話す姿を見ると、「すごいね!」と言いたくなってしまうものですよね。いっしょになって喜んでいると考えたら、一見いいように思えますが…。
実は、「成果を褒めること」より「努力の過程を認める」ほうが子どものためになります。
正確には、長い目で見たときによくないということですね。短期的に見たら、「すごい!」と伝えることで、子どもの感情を満たすことができます。
しかし、「もしも次は100点じゃなかったら?」「誰かに走り負けたら?」子どもはいい成果が出ないと、きっと報告しなくなります。
では、具体的にはどのように返してあげるといいのでしょうか?
場面 | 言葉かけ |
「テストでいい点数を取った!」と子どもが報告してきたとき | 毎日頑張って勉強していたもんね!努力していてえらい! |
整理整頓や掃除を終えたとき | ものの置き場所を考えたり隅々まで掃除したりしていたね! |
運動会や発表会などの本番を終えたとき | 一生懸命に練習していたのが伝わってきたよ!今日までとても頑張ったんだね! |
自分の感情を言葉で表現したとき | どうしたら相手に伝わるのかをよく考えて話していたね! |
自発的に家事などを手伝ってくれたとき | 私が何に困っているのかを考えて行動してくれたね!思いやりの気持ちをもってくれたことが嬉しいよ。 |
これも「ありがとう」のときと同じように、「何をどんなふうに頑張っていたのか」を具体的に伝えられるといいですね!子どもは、努力した過程を認められることで、「きちんと見てくれている」と感じ、自己肯定感を高めることができます。
5. 【 実体験 】「〇〇リーダー」となって家庭の一員に
子どもは、役割があると、自分の存在価値を見出し、自己肯定感が高まります。みなさんも、学校で〇〇係と称して活動した経験があると思います。
あなたの家庭では、子どもにどんな役割を与えているでしょうか?この『与える』というのも、上から目線になってしまうもの。「やらされている感」を生んでしまっては、子どものやる気が下がる一方です。では、どうしたら子どものやる気を引き出しつつ、役割を決めることができるのでしょうか?
結論、「〇〇リーダー」と名付けさせて、自分で内容を考えさせればOKです!
「たったそれだけ?」と思う方が多いと思いますが、これは私が学校現場で実践して、効果絶大だったものです。
具体例を次の表にまとめました。よりキャッチーな名前をつけると、子どものモチベーションアップにつながりそうですね!
名前 | 役割 |
おふろピカピカリーダー | お風呂掃除、シャンプーなどの詰め替え |
ポストチェックリーダー | 郵便物の確認や仕分け |
イベントプランリーダー | 家族で楽しめるゲームなどを考えて実行 |
テーブルセットリーダー | 食器を並べる、テーブルを拭く |
クリーニングリーダー | 洗濯物を干したり畳んだりする |
かっこいい名前がつくだけで、子どものやる気は数倍にも跳ね上がります。どんな名前をつけて、どのような役割を担うのかをいっしょに考え、ぜひ実践させてみましょう。リーダーとして任せられた子どもは、「信頼されている」と感じ、自己肯定感が高まります。
みなさんの家庭がより温かくなることを願っています。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました!