- 子どもたちが心地よく過ごせる学級にしたい。
- 自主的に行動したり学習したりするにはどうしたらいいのだろう?
- お互いを認め合い、尊重し合える環境にする方法は?
こんな悩みを抱えているかもしれませんが、その時点であなたは優秀です。
多くの教員が日々の業務で手いっぱいの中、あなたはこうやって自分のスキルを磨こうと勉強しているのだから。
この記事では、数多くの子どもを育ててきた僕自身の経験から、学級経営に使えるアイディアを紹介します。どれも子どもたちにプラスの変化があったものです。
ぜひ最後まで読んで、参考にしてください。
この記事を書いた人
- 小学校教員歴9年
- 2〜6年生の学級担任を経験( 1学級約30人 )
- 体育主任として、約650人の運動会実施を統括
- Q-Uで学校生活満足群89%達成
- GEG NASUコミュニティリーダー
1.今更聞けない「学級経営」の基本
子どもたちの人格を形成する上で、最も重要なのが学級経営です。担任がどのような施策をするかで、子どもたちの成長には大きな差ができるでしょう。
- 自主性
- 社会性
- 協調性
3つの力を身につけるために、子どもの個性や学級の実態に合わせた支援を行います。教師は定期的に振り返りを行い、時と場合によって必要な改善策を講じます。
大切なのは、子ども一人ひとりをよく見ることです。それぞれのよさを生かしながら必要な力を身につけさせるために、工夫した学級経営を行っていきましょう!
2.【 体験談 】小学校の学級経営で大切なのは〇〇〇〇〇
学校は「小さな社会」です。子どもたちは学習や遊び、行事を通して「自主性」「社会性」「協調性」を育んでいきます。
その根源となるのが「自己肯定感」です。自己肯定感を高めることで、子どもたちはさまざまな力を身につけることができるようになります。
小学校の学級経営では「自己肯定感」を高めるための施策を行っていくことが大切です。
僕は教員2年目にQ-Uで学級生活満足群89%を達成しました。学級生活満足群に属している子どもは、次のように感じています。
- 学級に自分の居場所がある
- 友達や先生などの周りの人から認められている
- 気持ちが害されることがなく、楽しく過ごせている
子どもたちがこのように感じていれば、学級経営がうまくいっているということです。
3.誰でもできる!小学校の学級経営アイディア7選
僕が学級経営で心がけてきたことは次の3つです。
- 子どもが自分の長所に気づくようにする
- それぞれのレベルに合わせて助言する
- 「楽しい」「わくわくする」ことを取り組ませる
それらを踏まえた上で、僕が考案し実践してきた学級経営のアイディアを7つ紹介します。
1.世界に一つだけのマイマークを作ろう
マイマークはその子のシンボルです。
- Canvaのロゴでデザインする( 紙に手書きでもOK )
- 印刷したものをラミネート・パウチ加工する
- カットする
子どもたちはオリジナルのものを作ろうと、夢中になってデザインしていました。
テンプレートが豊富なため、Canvaでの作成がおすすめです!
僕は〇〇サイズで印刷して、黒板に貼るネームマグネットの代わりに使っています。ノートやファイル入れボックスに貼っている子もいましたね!
実施時期 | 所要時間 | 必要物 | おすすめ度 |
4月上旬 | 1時間 | PC・ラミネート紙 | ★★★★★ |
「自分だけのものを作って手に入れた」ことが子どもたちに自信をつけさせます。マイマークを日々使うと、自分の存在価値を感じ、自己肯定感が高まります!
2.みんなで楽しくクラス遊びをしよう
クラス遊びは学級の仲間全員で行うレクリエーションです。
- 担任もしくは子どもがクラスメイトに遊び内容のアンケートを実施する
- アンケート結果から遊びを決め、ルールや活動場所を考える
- 活動の様子を見て、全員が楽しめるように助言する
最初の頃は同じ遊びばかりになってしまいがちです。レクリエーションの幅を広げるのは教員の役目ですね!
僕は休み時間だけでなく、授業の時間も提供していました。何度か取り組むと、子どもたちのほうから「先生、〇〇の時間にクラス遊びをやろうと思うので、アンケート作っていいですか?」と聞いてきます。
全員が楽しめる工夫が見られるようになったら、大成功ですね!
実施時期 | 所要時間 | 必要物 | おすすめ度 |
週1回〜月2回 | 1時間 | 遊びに必要なもの | ★★★☆☆ |
遊びを通して、子どもは社会性や協調性を育んでいきます。クラス全員で遊ぶと絆が芽生え、帰属意識が高まります!
3.クラスのために活躍してくれたのは?今日のMVPを発表しよう
今日のMVPは1日の中でクラスに貢献した人を選出するものです。ホワイトボードに記載し、みんなの目に留まるよう教室の入口に設置します。
同じ子ばかりにならないように、個々の努力に合わせて評価しましょう。1日を通して子どもたちをよく観察することが大切です。
毎日繰り返していると、子どもたちのほうから「今日は〇〇さんが〜〜を頑張っていました!」と報告してくれます。お互いのよさを認め合う機会にもなりますね!
実施時期 | 所要時間 | 必要物 | おすすめ度 |
毎日 | 3分 | ホワイトボード | ★★★★☆ |
MVPになると自己肯定感が高まり「次も頑張ろう!」という気持ちが芽生えます。「みんなに貢献してMVPになろう!」と自主的に行動する子が増えると、クラス全体が活性化しますね!
4.学級や学校全体に貢献!リーダー活動に取り組もう
リーダー活動は〇〇リーダーと名づけて、学校全体に貢献する取り組みです。
- 自分の長所や得意なことを生かした活動案を考える
- Canvaでリーダーバッジを作成して身につける
- 決めた活動を実践する
算数リーダーとクイズリーダーがコラボして、下級生向けの算数クイズ大会を開催することもありました。お互いの視点から助言し合うことで、活動の質が上がっていきます。
実施時期 | 所要時間 | 必要物 | おすすめ度 |
10月〜 | 1時間 | PC・ラミネート紙 | ★★★★★ |
「学校全体のために」「下級生のために」となると、子どもたちは意欲的に活動します。肩書きがあると、自主性や責任感が育ちますよ!
5. いいところをGET!自主学習ノートを見せ合おう
お互いのノートを見て、それぞれの取り組みのよさや参考になった点を見つける活動です。
- 一週間の中で自分が最も自信のあるページを開く
- お互いのノートを見て、いいところのコメントを書く
- 参考になったノートにありがとうシールを貼る
シールを多くもらったノートをコピーし「自主学習チャンピオン」として掲示するのもおすすめです。常に見えるようにしておくことで、それを参考にしながら日々の学習に取り組むことができます。
実施時期 | 所要時間 | 必要物 | おすすめ度 |
週1回〜月2回 | 10分 | シール | ★★★☆☆ |
友達によいところを認められると、自己肯定感がアップします。いいコメントやありがとうシールをもらうために、質や量を考えて学習に取り組むようになりますよ!
6.更なる高みへ!マイチャレンジで進化しよう
マイチャレンジは1週間の行動目標を決めて、スキルアップを図る活動です。
- シートに行動目標を書く
- 決めたことを一週間実践する
- 週の終わりに振り返り、次週の目標を設定する
僕はスライドに目標を書かせ、できたものには赤丸をつけさせていました。達成できなかったものは、次週にもち越したり内容を改善したりするよう助言します。
個々のレベルに合わせて目標設定できるのが、マイチャレンジのいいところです。
実施時期 | 所要時間 | 必要物 | おすすめ度 |
4月〜 | 10分 | PC | ★★★★★ |
できることが増えるのを実感すると、自己肯定感が高まります。自分が苦手なことにも少しずつ挑戦するようになり、選択肢を広げるきっかけとなります!
7.笑いが溢れる思い出ムービーを見よう
日々の様子や行事の際に撮影した写真をスライドショーにして流します。
「作るの大変そう…」と思うかもしれませんが、写真を並べ、音楽をつけるだけでOKです。節目に流すことで、子どもたちは映像を楽しみながら、出来事を振り返ることができます。
僕は「笑い」と「思い」を入れるように心がけていました。最終日はしんみりしがちのため、あえて笑い要素を多くするのがおすすめです!
実施時期 | 所要時間 | 必要物 | おすすめ度 |
節目 | 1時間 | PC・思い出写真 | ★★★★☆ |
※イメージ図
学びの日々を振り返ることで成長を感じ、自己肯定感が高まります。ムービーを見て楽しそうに笑う子どもたちを見ると「作ってよかった」と感じますよ!